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MOJITO: モーダル共同学習による統一エンドツーエンド自動運転

MOJITO: Modal Joint Learning for Unified End-to-End Autonomous Driving

本文精読エンドツーエンドセンサ

Zhijing Cheng, Xuancheng Zhang, Donglin Di, Lei Fan, Baorui Ma, Hao Liほか / arXiv:2607.23511PDF

2026-07-26 投稿

AI が本文を読んで生成(2026-08-05)

1分まとめ

カスケード型の認識→計画パイプラインを廃し、画像・LiDAR・行動トークンを各ブロックの自己注意で同時更新する統合エンドツーエンド運転モデル。NAVSIM v1 で PDMS 88.9、NAVSIM v2 で EPDMS 88.4 を報告し、アンカーや補助タスクなしで既存手法を上回る。

  • カスケード型の認識→計画パイプラインを廃し、画像・LiDAR・軌跡トークンを全ブロックで共に自己注意する統合アーキテクチャ「MOJITO」を提案した。
  • NAVSIM v1 navtest で PDMS 88.9 を達成し、DiffusionDrive(88.1)や WoTE(88.3)を上回った。アンカー数は 0 で補助タスクも用いない。
  • NAVSIM v2 navtest では EPDMS 88.4 を報告しており、既存の DiffusionDriveV2(85.5)を上回った。
  • パラメータ数は 127M で、2B~8B の VLA モデルに匹敵する性能を強化学習なしで実現したと主張している。
  • 評価は NAVSIM の非反応型クローズドループ(シミュレーション)のみ。navhard では LiDAR なしの camera-only 設定で評価しており、実車検証はまだ行われていない。

課題

既存のエンドツーエンド自動運転は、認識ステージがセンサ入力を圧縮してコンテキストを生成し、計画ステージがそのコンテキストに基づいて軌跡を予測する2段階カスケードが主流である。この一方向の認識→計画インターフェースは情報ボトルネックを生み、軌跡予測に必要な細かい幾何情報が失われる。また、圧縮表現だけでは軌跡の教師信号が弱いため、3Dボックス予測などの補助タスクや事前定義アンカーを必要とし、さらに Vision Transformer などの基盤モデルを認識エンコーダとしてしか使えないという互換性の欠如がある。

提案手法

MOJITO は、画像ブランチ(DINOv3-S+)、LiDAR ブランチ(Uni3D-S をベースに新しい PillarGroup トークナイザを使用)、行動プランナ(Diffusion Transformer)の3つの並列ブランチで構成される。各 Transformer ブロックで、画像・LiDAR・行動トークンを連結し、共有の自己注意(Modal Joint Attention)で同時更新する。これにより、行動トークンは高密度のセンサ特徴に直接アクセスでき、アンカーや補助タスクを必要としない。LiDAR トークナイザ PillarGroup は、3D空間を32×32のピラーに分割し、非空ピラーから K=512 個を選択、各ピラーに N=64 点をサンプリングする。行動プランナは拡散過程でノイズから軌跡を生成し、高水準コマンドを Adaptive Layer Normalization で注入する。学習は AdamW、バッチサイズ512、学習率6×10^-4、8枚の H200 GPU を使用する。

評価と結果

NAVSIM v1 navtest(非反応型クローズドループ)で PDMS 88.9 を達成し、DiffusionDrive(88.1)、WoTE(88.3)、Hydra-MDP(86.5)を上回った。NAVSIM v2 navtest では EPDMS 88.4 で、DiffusionDriveV2(85.5)、ARTEMIS(83.1)を上回った。アブレーションでは、カメラのみ 86.8、LiDAR に FPS+KNN を用いた場合 86.1、クロスアテンションに変えた場合 85.7、フルモデル 88.9。スケーリング実験では、ブロック数 3/6/9/12 で PDMS が 80.5/80.5/83.0/88.9 と向上した。推論レイテンシは H200 GPU で 187.65ms(2 diffusion steps)であり、Transfuser 88.15ms、DiffusionDrive 123.22ms、ReCogDrive 331.68ms と比較される。VLA 比較では、ReCogDrive-Base-RL(2B)が 90.8、AutoVLA-RL(3B)が 89.1 であるのに対し、MOJITO は 127M パラメータで 88.9 を達成した。

NAVSIM-v1 navtest 分割におけるエンドツーエンド手法との比較

MethodInputAnchorNCDACTTCComf.EPPDMS
Constant Velocity--68.057.850.010019.420.6
Ego Status MLP--93.077.383.610062.865.6
UniADCamera097.891.992.910078.883.4
TransfuserC & L097.792.892.810079.284.0
DRAMAC & L098.093.194.810080.185.5
VADv2C & L819297.289.191.610076.080.9
Hydra-MDPC & L819298.396.094.610078.786.5
DiffusionDriveC & L2098.296.294.710082.288.1
WoTEC & L25698.596.894.910082.688.3
MOJITO (Ours)C & L098.696.994.510083.588.9
出典: 論文 Table 1。NAVSIM-v1 navtest 分割。非反応型クローズドループ評価。Anchor は事前定義アンカー数(0 は anchor-free)。Comf. は全手法で 100。

NAVSIM-v1 navtest の PDMS 比較

7578.7582.586.2590UniADUniAD: 83.483.4TransfuserTransfuser: 8484DRAMADRAMA: 85.585.5VADv2VADv2: 80.980.9Hydra-MDPHydra-MDP: 86.586.5DiffusionDriveDiffusionDrive: 88.188.1WoTEWoTE: 88.388.3MOJITO (Ours)MOJITO (Ours): 88.988.9
出典: 論文 Table 1。非反応型クローズドループ評価。

NAVSIM-v2 navtest の EPDMS 比較(Stage-1)

6067.57582.590Ego Status MLPEgo Status MLP: 6464TransfuserTransfuser: 76.776.7Hydra-MDP++Hydra-MDP++: 81.481.4DriveSuprimDriveSuprim: 83.183.1ARTEMISARTEMIS: 83.183.1DiffusionDriveV2DiffusionDriveV2: 85.585.5MOJITO (Ours)MOJITO (Ours): 88.488.4
出典: 論文 Table 3。EPDMS は Stage-1 の総合スコア。navtest 分割では Stage-2 の合成フォローアップ観測が利用できないため Stage-1 のみの比較。

ブロック数に対する PDMS スケーリング(NAVSIM-v1)

7578.7582.586.25903 blocks: 80.53 blocks80.56 blocks: 80.56 blocks9 blocks: 839 blocks12 blocks: 88.912 blocks88.9
出典: 論文 Table 6。画像・LiDAR・行動プランナ各ブランチのブロック数を揃えて増加。

新規性

既存のカスケード型2段階構成を廃し、行動トークンとセンサトークンを全ブロックで同時に自己注意で更新する Modal Joint Attention を導入した点が新規性の中心である。アンカー補助タスクを不要にした設計も独自性を持つ。

限界

著者による明示的な limitations 節はない。ただし、論文から以下の制約が読み取れる。評価は NAVSIM の非反応型クローズドループ(シミュレーション)に限定され、実車や実環境での検証は行われていない。NAVSIM-v2 navhard では LiDAR が提供されないため camera-only 設定に変更しており、マルチモーダルの性能を直接比較できない。推論レイテンシは 187.65ms で、Transfuser(88.15ms)や DiffusionDrive(123.22ms)より遅い。VLA ベースラインの多くは強化学習で性能を引き上げており、MOJITO との比較は同じ学習設定ではない。また、学習に 8 枚の H200 GPU を必要とするため、計算コストは軽量とは言いがたい。

産業へのインパクト

日本の自動車メーカー・サプライヤーにとっては、アンカーや補助タスクに依存しないエンドツーエンド学習の実装例として参考になる。特に、認識バックボーンとして DINOv3 と Uni3D という公開済みの事前学習モデルを直接利用し、127M パラメータという比較的小規模なモデルで 2B〜8B の VLA モデルに迫る性能を報告している点は、車載推論リソースの制約を考慮する際に意味を持つ。ただし、シミュレーション評価のみであるため、実車での安全性検証は別途必要。

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